翻訳のヒント[バックナンバー]

2018年5月 英文書簡9- 「タイプミスの修正依頼」

 5月の連休もあっという間に終わり、寒い日が続いたかと思うと急に真夏のように暑くなったりで、体調管理に気を使いますね。今月の記事の担当者も春先からの花粉症の名残が抜けきらず調子が上がりません。

 そこで今月は手紙に関するごく軽い話題といたします。

 何かにタイプミスを発見して「修正してください」とか、「タイプミスでしたので訂正します」という時の表現です。

 タイプミスは英語ではtypographical error、簡単には略してtypoといいます。

 よって、もし「登録通知中の譲受人の住所にタイプミスがあるので特許庁に訂正してもらいます」と言いたい場合には次のようになります。

 The Notice of Recordation contains a typographical error with regard to the address of the assignee and we will request that the Patent Office correct this.


この文構造パターンを覚えておくといろいろ応用できます。

なお、”clerical error” という表現もありますが、typo (= typographical error)がPCなどのキーの打ち間違えや誤変換によるミス・誤記を言うのに対し、clerical” は「事務方の」、「書記の」という意味ですので、例えば秘書の計算違いによって請求書に間違った金額がタイプされてしまった場合などに使うのが普通です。

clerical error” は、上の人の言い訳にも使われます。該当文書の文責者が文中のミスの責任を事務方に転嫁したり、言い訳として「秘書がミスしてしまって…」などというときです。とはいってもこれは別に悪い意味を含んだ言葉ではなく、あくまでも「事務上のミス」くらいの中立の表現ですので、誤解のないようにお願いします。



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